天の金属
古代の鉄がしばしば天の金属と呼ばれたりすることも、その反映ではない。
古代アナトリアではやがてヒッタイト帝国が君臨し、ヒッタイトは盛んに鉄を生産して鉄製品を製作した。
その製錬用の炉については、直径約1メートルほどの円形の炉跡が知られ、製錬の際に生じるスラッグ(鉱渉)も発見されている。
しかし実際の製錬の工程はよくわからない。
しかし、のちの文書や記録からみて、彼らは沼鉄鉱を用いたものとされている。
これは河川の作用で鉄が集積したものである。
これを集め、よく水で洗ったのち、小型の炉で還元したらしい。
現在のロートアイアンとはかなり違う加工の仕方だ。
だが鉄の製錬はかなりにむずかしい。
鉄の還元温度は酸化銅を還元させるよりも低い。
したがって一般的には鉄のほうが製錬が容易のようにみえる。